メモリアルプロジェクト
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人が生きていくための水、緑と大地。
人間の健やかな営みに役立ちたいと願ってダムをつくり、
橋をかけ、水路を通すという難事業に立ち向かって歩いてきた。

 

イラン タレガン多目的水資源開発計画業務
イラン政府[1965−1974]

 当社の記念すべき海外プロジェクト第1号で、イラン国政府の発注により、フィージビリティスタディから工事完成までの全てを当社が担当しました。首都テヘランの北にあるアルボルズ山脈からカスピ海へと流れるタレガン川にロックフィルダム及び取水堰を建設して流域を変更、タレガン山脈の岩塊を貫く9kmにも及ぶ導水トンネルにより、テヘラン首都圏の台所を担うガズビン平野10万haに及ぶ大規模灌漑計画を実施しました。まだ民間人が長期海外渡航することが困難だった時代に、当社のエンジニアが自ら道なき道を行き、測量、三角点作り、地図作りまで、まさに全てを行った国際的にも評価の高いプロジェクトです。

タイ 小規模灌漑計画
海外経済協力基金/タイ政府[1978−1990]

 農業土木部門における海外経済協力基金セクターローン(ローンの使途が特定のプロジェクトに決められていない)導入の最初のケースです。タイ全国の数多くの農民の要請を受け、その一つ一つに対応し、12年間で5千件を実施に結びつけた農業と農民生活のボトムアッププロジェクトです。ダム、堰、溜池、水路、制水門から生活用水施設の新設、改修のみならず、農民と実施機関をつなぐための組織作りやシステム作りまで行い、マネージメントコンサルティングの先駆的プロジェクトとなりました。

ビルマ(現ミャンマー) 南ナウイン灌漑計画
国際協力事業団(現 国際協力機構)/ビルマ政府[1979−1994]

 本プロジェクト対象地域には、通年利用可能な灌漑用水資源がなく、近代的農業を営むための農業基盤施設がなかったため、ビルマ国の中でも農業生産性が極めて低く、近代的社会経済の発展から取り残されていました。年間降雨量1,000mmという恵まれた自然環境を十分に活用するために、農業水利施設を整備して灌漑用水を確保し、農業生産性を高め、雇用機会の増大を図り、地域住民の生活水準を向上させることをを目指しました。この結果、水稲を主体とし、ゴマ、落花生、豆類、ひまわり等が二毛作として栽培可能になり、本地域における農家の所得向上に大きく寄与しました。

ガーナ 地方給水計画
国際協力事業団(現 国際協力機構)[1985−2002]

 当時、ガーナ国人口の約半数の人々は適切な給水を受けておらず、非衛生的な河川や溜池、天水に依存している状況でした。このため、地方部ではギニアウォーム、オンコセルカ症など、水因性の疾病が蔓延していました。4度にわたる無償資金協力で建設された約1,400本以上の井戸施設により、およそ70万人におよぶ地域住民に衛生的な水を安定的に供給できるようになりました。また、井戸利用者に対する衛生教育をも実施し、これらの地域から水因性疾病を激減させることに寄与しました。

エジプト 上エジプト灌漑施設改修計画
国際協力機構/エジプト政府[1991−2010]

 エジプトでは、降雨が極端に少ないため、農業生産のほとんどはナイル川からポンプで汲み上げた灌漑用水に依存しています。上エジプト地域には約50ヶ所のフローティングポンプ場があり、それらは築後約50年を経過して老朽化が進んでいました。そのため、取水能力が低下し、受益地の灌漑用水が不足して農業生産にも影響が出ていました。本事業では、上エジプト地域の農業の生命線である、これら50ヶ所以上に及ぶフローティングポンプ場を改修し、灌漑用水の安定供給による農業生産性の向上を図り、農家の所得向上、ひいては地域全体の振興に寄与しています。

タイ 東北タイ北部農地改革地区農業総合開発計画
国際協力機構/タイ政府[1996−2011]

 東北タイは、水資源に乏しく、土地も痩せており、大多数の農民は雨期の降雨に頼る不安定な農業に従事していました。サトウキビやキャッサバの天水単作営農を余儀なくされていたこの地域を、自給自足を基本とした、野菜・果樹・畜産を含む複合農業へと転換することで、農家の生計向上を目指しました。ため池やマイクロ灌漑施設、農道などの農業基盤整備に加え、農民組織の強化と農民のネットワーク化、農民から農民への農業普及など、「学習プロセス」を重視した住民参加型の農業総合開発計画を策定しました。

タイ ランパチ川流域農業農村開発における参加型計画適用調査
国際協力機構[2002−2005]

 1960年代よりタイ国では広大な低平地を中心とした先進的な農業開発事業が行われ、飛躍的発展を遂げる一方で、ランパチ川流域では系統だった灌漑事業は実施されず、他地域との間に大きな経済的格差が生じていました。そこで、対象地域の小規模農家の所得向上を図るべく、農業開発を中心とする流域全体のマスタープランの策定を行いました。本調査では、ランパチ川流域を4つの小流域に分割し、各流域における住民のニーズと開発の方向性を明確にした上で、流域別の開発計画を作成しました。このプロジェクトは、政府の主導と市民社会の共同参画を基本原則の一つとし、行政や住民の役割を明確に示すことに成功した案件であり、タイでは初めてのアプローチとなりました。

マラウイ 小規模灌漑開発技術力向上計画調査
国際協力機構[2002−2005]

 マラウイ国全土の灌漑可能地域を対象とし、小規模農家の貧困削減を図るべく、持続可能な小規模灌漑開発手法の確立と、技術的・組織的な能力開発を視野に入れた人材育成を行いました。特に、現地で調達可能な材料のみで造る取水堰をはじめとし、鍬などで造る水路、現地で作成可能な堆肥や自然農薬の利用など、草の根的な技術の開発・普及に努めました。「外部からの投入が多いほど持続性が望めなくなる」といった過去の経験を踏まえ、現地のローカリティーの中で実現可能なレベルを基礎とし、また、灌漑農業を農民の文化の一環とすべく取り組みを行いました。

フィリピン ミンダナオ島定住地域持続的開発計画(MINSSAD)
国際協力銀行/フィリピン政府[2003−2008]

 ミンダナオ島において、フィリピン政府が農地改革の一環として開発した入植事業地区では、農地改革支援事業の支援が十分に行き渡らず、長年開発から取り残されてきました。これら入植地の多くは辺境地にあり、道路が未整備のため生産物や投入材の輸送が困難であり、また教育や就業の機会も限られていました。本事業では、これらの入植地域を対象に、貧困の削減と持続的な開発を実現させるために①インフラ整備(灌漑・給水・道路・学校・診療所)、②農業/環境保全(農業生産性向上・畜産・林業開発)、③組織開発(維持管理組織の組織化・能力強化)を主要コンポーネントとする総合農村開発事業を実施しました。

パキスタン タウンサ堰改修計画
国際協力機構/パキスタン政府[2004−2009]

 タウンサ堰は、パキスタン国パンジャブ州内のインダス本川に位置し、インダス灌漑システムの中流部における基幹施設として、約110万haに灌漑用水を供給しています。この堰は1958年に建設された全長約1,300mの超大型堰で、利水堰としての役割の他に、道路、鉄道、パイプライン等が敷設され重要な役割を果たしてきました。しかし建設後45年が経過し、老朽化が著しく進んでいるため、堰の機能回復を目的に当社が基本設計調査を行い、無償資金協力で改修事業を実施しました。

ケニア ニャンド及びホマベイ県における地方開発プログラム調査
国際協力機構[2005−2007]

 ニャンド及びホマベイ両県が属するニャンザ州は、人口密度が約360人/kuの人口稠密地帯です。その一方で、HIV/AIDS感染による生産労働人口の急激な減少とこれに続く孤児の増加が深刻な社会問題となっており、将来への大きな不安をもたらしていました。さらに、西側のビクトリア湖岸に広がるカノ平野では毎年のように洪水が発生し、農作物や人々の生活に多大な被害をもたらすため、ニャンザ州は国内でも有数の貧困地域となってしまっていました。地域衰退の流れを転換すべく、地域住民の生活の安定と地域開発、経済発展への糸口を見出す地方開発プログラムを実施しました。

ルワンダ 東部県持続的農業・農村開発計画/農業生産向上プロジェクト
国際協力機構[2006−2009]

 ルワンダ共和国はアフリカでも最も人口密度が高く、世界でも厳しい貧困状況に置かれている国の一つです。東部県ブゲセラ郡には湖沼、河川等豊富な水資源や未開発の湿地が存在し、農業開発のポテンシャルは高いのですが、農業技術が低く、土壌侵食等による農地の劣化や丘陵地での干ばつ等により、国内でも深刻な食糧不足地域です。この様な状況を改善するため、丘陵地の営農技術改善、土壌保全や湿地開発および貧困削減のための生計向上や生活改善を目的とした農業・農村開発のためのアクションプランの策定を実施しました。

エジプト バハル・ヨセフ灌漑用水路ダハブ堰改修
国際協力機構/エジプト政府[2007−2010]

 中エジプト地域の基幹灌漑システムである全長約300kmのバハルヨセフ灌漑用水路に位置するダハブ堰は、築造後約100 年を経過し、著しく老朽化が進行していました。このため、受益地区への取水が安定せず、同時にダハブ堰下流水路のバハルヨセフ灌漑用水路への放流も必要量を安定的に供給できない状況にありました。水位・流量調節が容易に行えるオーバーフロー型ゲートの導入により、ダハブ堰上下流の受益地区に対して安定した灌漑用水の供給を可能にしました。

東ティモール ベモス−ディリ給水施設緊急改修計画
国際協力機構/東ティモール政府[2008−2012]

 ベモス川からディリ市への送水に使用されている導水施設は、日本の支援によって修復されてきたものの、2005年に発生した大規模豪雨による河川の氾濫等により、著しい損傷を受けました。相手国政府による応急的な導水管の修復では十分な対応が困難な上、さらなる洪水の発生で導水施設が機能しなくなった場合、甚大な被害が想定されたため抜本的な改修を行いました。本業務では、ベモス川取水口からベモス浄水場に至る導水施設(約7km)の改修を実施しました。

モロッコ エルラシディア県農村地域開発計画
国際協力機構[2009−2012]

 モロッコ内陸部の乾燥地帯に位置するエルラシディア県にて、貧困農村地域住民の収入源創出・生計向上を図ることを目的として、県レベルとコミューン(市町村)レベルの開発計画の策定支援を行いました。調査対象地域で実施したパイロットプロジェクトでは、地域の特産物や伝統技術を活かした農外所得振興を支援し、地域の新たな収入源としてコミュニティツーリズムの振興も支援しました。他にも、髪の染色などに使われるヘナの加工技術の向上、女性グループによる手工芸活動の推進、化石の加工技術の向上、保健サービスの推進、そして廃棄物処理活動の改善など多岐にわたる事業を実施しました。

ミャンマー サイクロン ナルギス被災地域における農業生産及び
農村緊急復興のための農地保全プロジェクト
国際協力機構[2009−2011]

 2008 年5 月に大型サイクロン「ナルギス」がミャンマー国南西部を直撃し、約14万人の死者・行方不明者を含む約240万人もの人々に甚大な被害をもたらしました。主要な稲作地帯であるエーヤワディデルタは、全体で77万haもの水田が塩水浸入・冠水などの被害を受け、輪中における農村生活に深刻な打撃を与えました。そのため、農業生産の回復と防潮堤修復等のための農地保全マスタープラン策定を実施しました。

ザンビア 小規模農民のための灌漑システム開発計画
国際協力機構[2009−2011]

 ザンビア国は地域により年間1,000mm 以上の降雨量を有しながら、12月から4月までの雨期に年間降雨量の約90%が集中し、降雨パターンも不安定なため、農業生産性が安定せず、雨期作の収穫前の端境期には、多くの農家が深刻な食料不足に陥っています。また、ザンビア国は36万haの灌漑可能面積を有しているといわれていながら、現在まで約15万haしか開発されていません。貧困削減、食料安全保障、および経済開発の観点から小規模農家の生産性向上のための小規模灌漑システムの確立を図りました。

韓国 栄山江流域開発計画業務
[1972〜1983]

 当社の世界銀行プロジェクト第1号で、韓国南部全羅南道を流れる同国第4の主要河川栄山江の上流に四つのダム(有効総貯水量2億トン)を建設し、34,500haに灌漑を施した。河口では、4,350mに及ぶ河口堰の築堤に当時韓国では初めて海砂を利用するという技術を用い、また洪水調節には長径間鋼製ローラーゲートを使用する等、栄山江流域開発マスタープランの実施に大きく貢献した。世界銀行の融資による韓国の農業開発事業で、日本のコンサルタントが初めて受注したプロジェクトでもある。

エジプト・アラブ共和国 大カイロ市上水道計画(Ⅰ〜Ⅲ)業務
[1975〜1985]

 当社の海外における都市水道第1号のプロジェクトで、急激な人口増加による首都圏の水不足に対応するため、毎時3,600〜5,500トンの給水計画が実施された。カイロ市内の交通事情の慢性的な悪さは世界的にも知られており、道路を掘り返しての水道管の埋設工事は困難が予想されたため、現地では例の少ない推進工法(ドライビング・ワーク)の技術が採用された。

ミャンマー国 イラワジ川流域農業総合開発計画業務
[1977〜1979]

 当社初の多部門(農業、林業、漁業)に亘る総合開発計画のマスタープランで、同国中央部を南北に縦断する第一級の主要河川イラワジ川の流域約180万haを対象とした総合開発計画である。この川は、中国から肥沃な土をもたらし、両岸に豊かな水田地帯を形成する同国の生命線となっている。三年度に亘る大型マスタープランは、後にサウスナウイン灌漑計画の実施やオカンダムのフィジビリティスタディ等を生み出すことになる。

ナイジェリア国 ギニア・ウォーム対策業務
[1989〜1991]

 溜池等の不衛生な水を飲むことによって、回虫の一種ギニア・ウォームの幼虫が体内の柔らかい部分から皮膚を食い破り、激痛を伴って体外に出てくる。同国の農村地方によく見られるこの惨状を改善するため、深井戸による飲料水を確保するプロジェクトが実施された。井戸を掘削するための機材と技術供与が行われ、中部アンナブラ州と北部ナイジャ州に300本の深井戸が設けられた。このプロジェクトは高い評価を受け、第二期計画の実施へと進んでいる。

フィリピン共和国 辺境地貧困農民対策計画業務
[1996〜1997]

 フィリピン国の農地改革省は貧困に喘ぐ辺境地の村落を農地改革地区(ARC)に指定しての開発戦略を推進しており、当社はそれを支援するため地域毎の特性(現況、開発可能性)に応じた開発計画を12ヶ所のモデル地域として類型化しマスタープラン及び優先4村落のフィージビリティ調査を実施した。開発リソースに容易にアクセスできない辺境地域における貧困村落の包括的開発モデルの策定手法を示したことで内外より高い評価を得た。

ブルガリア共和国 農業改善計画業務
[1996〜1997]

 1989年以降に始まったブルガリアの民主化の動きは、これまでの中央集権的計画経済が大きく崩壊し、市場経済への移行を目指して、土地の個人所有化及び企業の民営化が進められているが、農村では集団農場が崩壊し、生産性が低下している。こうした状況下で、農民組織や水利組合の編成強化、流通機構の整備計画等、当社が市場経済への移行国における農業開発の在り方を提言したことは、当社の総合農業開発コンサルタントとしての技術力を内外に広く示したものといえる。

ベナン共和国 村落給水計画業務
[1984〜進行中]

 ベナンの村落における飲料水の供給を目的とした事業であり、既存井戸の改修、深井戸や小規模水道等の建設がフェーズ6−2期まで完了し、現在フェーズ6−3期が進行中である。対象村落の中には回虫が発生している地域もあり、村落住民の保健衛生に関する知識の普及と向上を図るため、アニメーションを利用しての教育や、組織的な維持管理を図るための啓蒙活動等を行った。また、村落女性の役割に関するWID(Women in Development)調査を行う等、ハードとソフトの両面を有機的に結び付け、事業効果の維持促進に積極的に取り組んでいる事例として評価が高い。

カンボディア王国 メコン河環境適応型農業開発計画調査業務
[1996〜1997]

 国際的に注目されているメコン河流域の農業開発計画調査であり、その地域の伝統や自然環境の保持に最大限の配慮をしつつ計画を立案したところに特徴がある。対象地域内には大小無数の湿地が分布し、多種多様な鳥類が生息しているといわれ、また、メコン河下流域の農民は、頻繁に起こる河川の氾濫を有効に利用しながら農業を営んできた。こうした環境や伝統的農法の保全及び促進と改善を図るため、また、地域内の他部門(漁業等)への影響をも十分考慮した対策を提示しており、「持続可能な開発」が求められている情況のなかで、その指針的な事例として内外の関心を集めている。

エチオピア 天候インデックス保険推進
(農村地域における対応能力強化緊急開発計画策定プロジェクト)
[2012〜2015]

 2011年エチオピアの一部地域では過去60年間で最悪といわれるほどの干ばつ被害が発生し、エチオピア国内で約457万人もの人々が食料援助や人道支援を必要とした状態に陥りました。エチオピアでは、これまで幾度となく干ばつが起こるたびに緊急的な対応が繰り返されてきましたが、本プロジェクトでは少雨地域の農家、牧畜民や農牧民への支援、灌漑開発といった活動を通じて、こうした干ばつへの中長期的な適応能力(レジリアンス)の強化を行いました。特に、オロミア州の少雨地域では、JICAが実施するプロジェクトとしては初めての取り組みとなる天候インデックス保険の導入を行い、3年間の取り組みで延べ9,500農家以上が天候インデックス保険に加入しました(写真は保険証を掲げる農民)。

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